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2006年08月30日

平均がいかに意味が無いかを考える

ボクは現在「ゲーム屋さん」なんて仕事をしていて、問屋さんから色々と情報を貰う事が多い。
問屋さんの話では、この秋発売される「ポケットモンスターダイヤモンド」「ポケットモンスターパール」は完全に配分商品だそうで、店舗サイドからの発注は受け付けないということ。
つまり、確実に発売日に欲しい人は予約をしないと100%に近い確率で買えないということである。
ただし、あまりの割り当て本数の少なさに、予約すら受け付けない店もあるので注意が必要だ。

で、その問屋さんと他の商品の発注の話になったときにこんな話になった。
かずま「他の店舗の発注状況はどうなんですか?」
問屋 「他のお店の発注平均本数は@@本です」
かずま「んじゃぁ、標準偏差は??」
問屋 「う〜ん、そういうのを出す機能はついてないです(困)」


ということで、世の中でやたらと重宝される「平均」なるものがいかに意味が無いかを考えたいと思う。
平均といえば、たいていの人が「中間テストの得点は平均を上回ったかどうか」とかそんなのが気になると思う。
実際、相対評価で成績を決めなくてはならない学校の先生は「平均点」を軸に生徒の評価を決めている。
最近は「絶対評価」なんていう基準が導入されているので、理論的に「全員評価5」とか「全員評価1」なんていうのもありえるわけだけれど。
また、野球選手の平均年俸なんていうのもスポーツ新聞の記事に掲載されたりする。

average.jpg平均というのは「全体の値を足して、そして頭数で割る」という作業で表される数値である。
例えば左の図。
生徒の得点と人数、平均点を表したものである。
四捨五入して、平均点は60点。
このように得点が正規分布していると、平均点というのは非常に心強い、信憑性のあるデータとして見る事が出来る。




median.jpgでは、こういう場合はどうだろうか?
基本的には正規分布を示しているのだけれど一部の集団がズバ抜けて得点が高い。
現在の日本社会における社会人の給料みたいな図である。
平均は51点である。しかし平均点を上回っているのは45人中17人。半分以上の28人が「平均未満」で括られてしまう。
「平均点未満の人は、みんな補習〜」なんて言われたら、補習が本当に必要な人ではなくふつーに出来る人まで補習対象になってしまう。
こういう時に必要になってくる基準は「中央値」か「最頻値」のどちらかである。
中央値とは、45人中23番目の値。この図では45点の中に23番目の人が含まれている。
これで「では中央値未満の人は補習」と言われれば納得するのではないだろうか?平均値では28人が補習対象だったのに対して、中央値を用いればたったの16名で済んでしまう。先生もこれなら楽だ。

mode.jpgしかし、平均でも中央値でも困ってしまう場合がある。
この左のような図だ。
平均45、中央値35。しかし、中央値未満の生徒を対象に補習を行うとやっぱり45名中21名という半数近い人数が対象になってしまう。
鎖国時代の日本でオランダ語のマークシートテストをしたら、蘭学を勉強していた一部の人間だけが高得点、残りの大半は“まぐれ当たり”で得点をゲットしてこんなグラフになるに違いない。
こんなグラフで「平均」とか「中央値」とか使って「日本人は35〜45点取れるくらいにはオランダ語を理解できます」なんて言われても困る。実際は25点くらいしか分からないんだから。
そんな時には「最頻値」だ。
グラフ上で最も高い値を示したものを注目するのが最頻値。
つまり、このグラフだと25点が「最頻値」となり、25点未満の人を補習対象にすれば良い。
「最低、このくらいは分かっておかないと恥ずかしいぞ」というレベルの人を教育するのにもってこいだ。


ということで、平均なんてものがあまり意味が無いのが分かっただろうか?
平均を下回っているからといって挫折する必要などまったくない。

posted by かずま at 13:22| Comment(8) | TrackBack(0) | 考えてみた | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも平均点で評価されるのゎ嫌だょまったく・・・o
ゥチのクラスの平均点高すぎ・・・泣
中間の時92点だょっっ??死ねだし・・・
ゥチのクラスだけなんで厳しいんだっっっ!!
どのクラスも平等に人分けろーー泣
Posted by ゅりぇ at 2006年08月30日 19:43
今度、テストの平均点を発表されたら
「先生、メジアンとモードと標準偏差も教えてください」
って言ってみましょう。
メジアンは中央値、モードは最頻値、標準偏差は平均点からどのくらい散らばっているのかが分かるデータです。
たとえば、「正規分布で平均点70、標準偏差8だと、62〜78の間に70%の生徒が納まっている事になります」。
という説明を出来るようになれば、数学の先生は2点くらいオマケしてくれる気がする。
Posted by かずま at 2006年08月30日 19:58
非常に「らしい」考えにおじさんひと安心(笑)

でも問屋の人は本当の意味での平均値では無く、本能的に最頻値を言ってるであろう・・・と思う。

でなきゃ仕事人として使えなくて困るよね。

まぁ統計学的に見ていけば、多少の差異はあるだろうけど、かずまに清き1票だね。

Posted by koo at 2006年08月30日 22:04
平均ってことを殆ど気にせず生きてきたので、
理論的にはともかく肌で「平均は無意味!」を
実感。でもかずまくんのお話を読んで、納得。
やっぱり平均は意味ないねぇ。日本人は、
常に中庸っていうのが好きだから、
これだけ平均値が重んじられるのかも?!
Posted by 千晶 at 2006年08月31日 13:52
まぁ、統計学云々よりも、ボクが言いたいのは
「他人の目を気にするんじゃなくて、自分らしく楽しく生きて行こうぜ」って事です。
社会の定めたよく分からない物差しを常に気にして生きていくよりも、一度しかない人生なんだから損しないように、楽しくなくちゃいかんだろうと。
死ぬ間際に「オレの人生“働く”のだけが目的だったな」っていうのはあまりにも寂しい。楽しむために働くのであって、明日も仕事するために今日も仕事する・・・ってのは違うよね。
極端な話、楽しければ日雇いバイトでその日暮らしだって構わない。

なお、問屋さんはデータ端末(在庫とか受注状況が分かるやつ)を見て「平均」を教えてくれました(笑)
Posted by かずま at 2006年08月31日 13:55
>ちあき
目標を持つ事は重要なので、そういう時には「平均」を使うのは良いと思うんです。
だけど、平均って事は「下も居るから上も居る」わけ。
受験者100人中100人が全員「平均を上回っている」なんて状況は存在しないわけで、気にするだけ無駄です。
きっと「平均以上という価値観」を重視する人は「自分よりも下の人が居る」っていうのを確認しないと落ち着いて生きられない弱い人なんでしょう。
Posted by かずま at 2006年08月31日 14:10
 おひさしぶりです
 ご挨拶も行けず申し訳ありません。

 日本人の精神構造・社会理念などもみんなこれ。
 またグラフに表せるものしか評価の対象とならない
 それ以外は無理にグラフに入れようと躍起な人種が
 我が国民だすな
Posted by かぶきっく at 2006年09月01日 16:39
かぶき親方、どうもです。
日本人サイズの型にはまらずに世界で評価されている人なんてゴロゴロしているのに、それでも型に填めた評価をしたがる。
まったく不思議ですね。
Posted by かずま at 2006年09月01日 19:44
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